横浜国立大学、関西学院大学 合格
萩原 昂太郎 君 (大分豊府高校出身)
やったーと叫ぶ前にすでに泣いていた。
それが人生初めての嬉し泣きであり、
受験生の終わりでもあった。僕は19年
生きてきてサッカーでも勉強でも悔し涙
ばかり流してきた。夢に向かって本気で
努力して夢を実現したことは一度もなか
った。
これから話すことは僕の涙を流すまで
の道のりと浪人して感じたことについて
である。
まず僕が僕が浪人を意識したのは
共通テストの次の日からである。今でも
自己採点をしながら涙と冷や汗が出たのを
鮮明に覚えている。今までのどんな模試
よりもひどかった。
悔しいとかそーゆーのよりもやばい!
行くところがない!というのが率直な感想
だった。そこから私立と前期の逆転合格に
賭けたが見事に全落ちし、浪人を決意した。
浪人するにあたって父から教えてもらった
自己分析は目標や現状の再確認、自分を
見つめ直す上でとても役に立った。周りより
も少し早めに勉強を始めた僕は他より進ん
でるという余裕からだらける事も多々あった。
そのうちに気づけば第一回マーク模試が
終わり、模試の返却日が来た。勉強して
いた英数は7、8割をとり、満足していた。
しかし、褒められるだろうと父に渡して返さ
れたのはダメ出しのみ。この時僕は父に
対してキレていた。少しくらい褒めて良い
だろうと思った。ただ冷静になって考えると
A判定でもなければ、9割や満点でもない
結果を褒めろというのは甘い話だと思う。
また今だから思うことだが、この時父に
褒められていたら僕の成長はなかったし、
受かっていたのかも怪しいところだ。
そしてその日から僕の目標は父に一泡
吹かせるというものになった。勉強するの
が苦ではなくなり、毎日のテストもしっかりと
こなし、土曜日の確認テストで初めて全て
9割を超えた。とても嬉しかった。また、
当時の担任や学校でお世話になった先生
達、関東に進学した友達の激励などもあり、
受験の天王山と呼ばれる夏を乗り切ること
が出来た。
夏を過ぎると共通テスト本番まではあっと
いう間だったが、本番が近づくにつれて、
不安や焦りで眠れない日が続き、生活
リズムも崩れていた。そして元旦に受けた
他の予備校の模試で過去1番で悪い点数
を取ってしまった。その時去年の本番が
走馬燈のように思い出され、自己採点を
しながら泣いてしまった。食事も喉を通らず
不安ばかりが募り、死さえ意識した。ただ
なんとか自分を奮い立たせそこからの
2週間は人生の中で1番勉強したと思う。
それは後輩現役生の頑張りが1番の
要因である。夜遅くまで自習室に残り
黙々と勉強する姿には何度もやる気に
させられた。そこからの2週間は、1日の
風呂、トイレ、食事以外は全て勉強に
あててゲームやSNSは削除し、無駄を
極力無くし1日平均13〜15時間は
自然とこなしていた。
気づけば本番当日、やるだけのことは
やったと自分に言い聞かせ自信を見せる
一方、去年の記憶も思い出し不安が入り
混じる複雑な心境の中、2日間は終わっ
た。このまま自己採点をしないという
選択肢はないのだろうかと神様に問うた
のは言うまでもない。今までしてきた英語
が8割を超えたのはすごく嬉しかった。
でも毎日解いた数学は4割程度。難化した
とはいえやはり悔しさは拭えない。かと
いって下も向いてられないので私立や
2次試験の準備を始めた。今年も全落ち
するのではと不安もあったが、関学を
始めとする私立にも合格し、第一志望で
ある横国も合格をすることができた。
もちろん全てが実力ではなく、運もある
かもしれないが、浪人して去年よりも
かなり実力がついたのだと実感した
瞬間でもあった。
長くなりましたが、ここまでが僕の
合格体験記です。
え、ここで終わると思いましたか?
ここで終わったらみんなと同じ合格
体験記。それではつまらない。変化球
ぶち込みますよ笑
というわけでここからは、
いくつかの項目に分けて当時の僕が浪人するに
あたって知りたかったことについて話します。
1.リトルを選んだきっかけ
これは浪人を決めようとしている多くの
人が気になる事だと思います。単刀直入
に言うと、リトルを選んだ1番の理由は
先生に怒られたことです。僕は浪人を
意識した日から某大手予備校を数件
訪ね、情報収集を始めました。そこで
言われたのが早くから浪人の準備を
始めて偉いねという言葉でした。リトル
でも同じようなことを言われると思って
相談に行くと、そりゃ落ちるよね、落ちる
と思ってたよと散々言われました。
言われた瞬間はなんだ、ムカつくなって
感じたけど、こんなこと言ってくれる先生
の方が僕にはあっているなと思いました。
リトルの先生たちは時には怖いけど、
情熱的でオモシロくてかっこいい先生
ばかりです。
2.浪人して良かったこと
これは大きく二つあります。1つは、
たくさんの人に出会えたことです。
もちろん浪人生の仲間や先生たちとの
出会いもですが、後輩たちやリトルに
通う小中学生、地域の人、地元の友達、
他の予備校生の友達、浪人しなければ
出会うことのない人たちに出会えたことは
良かったなと感じています。
もう一つは、自分を客観視できるように
なったことです。リトルでは基本的には
自分で計画を立て自分で勉強します。
逆に言えば、全く勉強しないで1年間を
過ごすこともできるということです。それは
自分を根本から変えるきっかけにもなり
ましたし、質問したり、アドバイスを謙虚に
聞くことが出来ることにも繋がりました。
僕は現役の時、自分のやり方が正しいと
思い、先生や親の言うことはほとんど
無視していました。その結果落ちたことは
リトルの先生にも指摘され、謙虚に話を
聞くことから意識するようになりました。
両親や先生と初めのうちは衝突すること
もありましたが、少しずつ変わっていき、
行き詰まったり、だらけていると感じた時、
自分を客観視して見つめ直せるように
なりました。
3.ラスト1ヶ月
僕が浪人した中で1番頑張れたと思うの
は共通テスト前のラスト1ヶ月です。この
期間は誰に何と言われてもやり切ったと
言える自信があります。というのもずっと
100%でやることが難しいと感じていた
僕は初めは50パーくらいから少しずつ
1年を通して勉強の時間や質を高めて
いきました。そしてラスト1ヶ月を100%で
ラストスパートをかけたのです。自然と
こなせている自分に嬉しくなって、勉強が
出来るようになるのが楽しくてしょうがない
と感じたのはこの期間です。楽しいと思え
たら正直勝ったも同然です。人からやらさ
れる勉強よりも自分から自然にする勉強
の方が伸びるんだなというのをとても感じ
ました。どこに100%を持っていけるか、
ラストスパートをかけるための準備期間は
いつなのか、考えてみて下さい。
1ヶ月あれば人は変われると僕は思います。
4.最後に
僕は無事、第一志望に受かりましたが、
もし受かっていなかったとしてもリトルで
浪人して良かったと思っています。
それは人間として成長できたこと、
たくさんの人に出会えたことが出来たから
です。ただ一つ言えることは、どんなに
模試の点数が良くなくても、第一志望を
変えないで下さい。きついかもしれない
けど、成績を上げるためには目標が高く
あることがとても大事だと思います。
志望校と自分の成績に余裕があるよりも
1分1秒も無駄にできない状況の方が
嫌でも勉強します。1年後自分が大学で
何をしたいかどうなりたいかを考えながら、
必死で勉強して下さい。親とは何度も
喧嘩したし、ムカつくこともありましたが、
浪人させてもらえたおかげでこの合格を
勝ち取ることができたので、今は本当に
感謝しています。
もし浪人させてもらえたら感謝の気持ち
は絶対に忘れないで下さい。
長くなりましたが、最後まで読んで
いただきありがとうございました。、、